武田薬品工業株式会社 榑林紀彦様(第1回試験 シルバーランク認定)

Q:業務において環境法令とどのように関わっていますか?

医薬品の製造工場及び研究所における環境管理業務を主に担当しております。
在籍する事業場では排水、大気、騒音、振動、悪臭、土壌、廃棄物、化学物質等幅広い法令が適用され、上記関連法に関する行政への届出・報告や折衝、立入等の対応窓口としての対応や各部門との調整を担うと共に、事業場内の排水設備管理や廃棄物管理を担っています。
また、ISO14001への対応としては全ての在籍部門の遵法対応状況の確認(遵法チェックリストの整備及び各部門の記載事項の確認、現場監査)を実施していますので、環境法令の知識は欠かせません。

私が所属するグローバル製薬・サプライ 日本・アジアでは「タケダの高品質な製品を日本・アジア各国、さらに世界中の患者さんにタイムリーに供給する」をミッションに掲げており、その基礎にはコンプライアンスがあります。
会社の経営の基本精神として掲げられている「タケダイズム(誠実:公正・正直・不屈)」を念頭に、コンプライアンスを確実に遵守することにより、生産部門、研究部門の業務が円滑に進められるよう日々の業務に取り組んでいます。
さらに、今年度から安全衛生・防災業務にも一部取り組んでおり、より広い範囲の法令を理解する必要がありますので、当検定を通して労働安全衛生法や消防法の内容を勉強できたことはよい機会となりました。

Q:本検定に向けての学習をどのように行いましたか?

検定推薦テキスト「新・よくわかる環境法(改訂11版)」の資料編(事業活動における主な法的要求事項一覧)の太字や色が付いている箇所を中心に学習しました(何回か通しで読みました)。○日以内、○トン以上など数字の違いは混同しないように記憶しました(水濁法、大防法等の物質名や基準濃度等細かい内容までは記憶していません)。
試験の出題箇所は太字や色文字の範囲が大半でしたので、効率良く勉強できたように思います。
また、日々の業務や、公害防止管理者(大気1種、水質1種、騒音・振動)、エネルギー管理士(熱)等の資格取得の際に習得した知識が役立ちました。
環境法令検定に充てた勉強期間はおよそ1ヶ月でした。

Q:日頃の業務では扱わない法令についてはどう学習しましたか?

上記と同じく「新・よくわかる環境法(改訂11版)」の資料編(事業活動における主な法的要求事項一覧)の太字や色が付いている箇所を中心に学習しました。
過去問がなかったため、勉強には苦労しましたが、重要箇所を何度も読み返すようにしました。

Q:今後本検定を受験する方に向けてのアドバイスをお願いします。

今回はISO14001の改訂における「力量の有効性評価」の一環として受験しました。
客観的に有効性を確保できると思いますので、ISO14001認証2015改訂版を認証を取得される事業所の方はご検討されてみてはいかがでしょうか。
穴埋め問題や正誤問題がほとんどでしたが難問、奇問はなく、比較的わかりやすい選択肢でしたので、回答しやすかったという印象でした。
自身の実力試しとしても活用できると思います。

―ありがとうございました。