11. 主なリサイクル法

循環型社会形成推進基本法を頂点とした3R対策

3Rとは、(1)廃棄物の発生を抑制するリデュース(Reduce)、(2)使用済みになったものを再使用するリユース(Reuse)、(3)廃棄物等を再生資源として再生利用するリサイクル(Recycle)―の3単語の頭文字を表します。わが国における3R対策の基本的な枠組みを定めているのが、平成12年に公布された「循環型社会形成推進基本法」です。同法は処理の優先順位を、(1)発生抑制、(2)再使用、(3)再生利用、(4)熱回収、(5)適正処分―と定めているほか、政府による循環型社会形成推進基本計画の策定や、国・地方自治体、・事業者・国民の各主体の責務と役割分担を定めています。

同法を頂点として各種リサイクル法が整備され、個別物品の特性に応じた規制が行われています。

多業種に3Rを求める資源有効利用促進法、容リ法は事業者にリサイクル等を義務づけ

「資源の有効な利用の促進に関する法律」(資源有効利用促進法)は、事業者による製品の回収・リサイクルの実施に加えて、製品の省資源化・長寿命化等によるリデュース、回収した製品からの部品等のリユースの実施等について定めています。自動車・紙パルプなどリデュースとリサイクルを行う業種を「特定省資源業種」に、家電やパソコンなど再生資源又は再生部品の利用を行う業種を「特定再利用業種」に指定し、10業種・69品目を対象業種・製品として、3Rの取り組みを求めています。主務大臣による勧告・命令のほか、命令違反に対する罰則もあります。

「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」(容器包装リサイクル法)は、製造・輸入・販売において特定の容器包装を製造・利用する事業者を「特定事業者」に指定し、ペットボトル、紙製容器包装、ガラス製容器などの容器包装別に、リサイクルの実施と帳簿への記帳などを義務づけています。特定事業者が容器包装リサイクルの義務を果たす方法には、(1)自主回収、(2)指定法人への委託、(3)認定を受けて実施する再商品化―の3つがあり、指定法人への委託による方法が一般的です。また、市町村には家庭から排出される容器包装廃棄物を分別収集して事業者に引き渡すことが、消費者には分別排出に努めることが期待されています。

建設リサイクル法は解体業者の、食品リサイクル法は再生利用事業者の登録制度を整備

建設工事に伴って廃棄される建設廃棄物は廃棄物の中でも大きな割合を占め、最終処分場のひっ迫を引き起こし、不法投棄の要因でもあります。「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」(建設リサイクル法)は、特定の建設資材の分別解体やリサイクルを促進するとともに、解体工事業者の登録制度を整備しています。同法は、特定建設資材(コンクリート、アスファルト・コンクリート、木材)を用いた建築物等に関する解体工事やその施工に特定建設資材を使用する新築工事等のうち、床面積80平方m以上(建築物解体工事の場合)等の「対象建設工事」について、工事の発注者・自主施工者には都道府県へ分別解体計画などの届け出を、受注者等に分別解体や再資源化等の実施を義務づけています。届出義務が工事の受注者ではなく発注者にある点には注意が必要です。また、解体工事業者の都道府県知事による登録制度や、技術管理者による解体工事の監督等に関する規定もあります。

「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)は、製造・流通・外食等に携わる「食品関連事業者」による、食品循環資源の再生利用等を促進する措置を定めています。食品関連事業者は、主務大臣が定める判断基準等に従って食品リサイクル等に取り組みます。判断基準となるべき事項には、(1)再生利用等の実施の原則、(2)食品循環資源の再生利用等の実施に関する目標、(3)発生抑制の方法、(4)特定肥飼料等の製造基準等―があります。前年度の食品廃棄物等発生量が100トン以上の「多量発生事業者」は、食品廃棄物等の発生量や再生利用等の取組状況を毎年度主務大臣へ報告する義務を負います。また、再生利用を促進するため、食品循環資源の肥飼料化等を行う「登録再生利用事業者」の制度があり、登録されると廃棄物処理法の特例が適用されます。

自動車リサイクル法によりシュレッダーダストを削減し、不法投棄を防止

「使用済自動車の再資源化等に関する法律」(自動車リサイクル法)は、使用済み自動車のリサイクルと適正処理を目的として平成14年に制定され、平成17年に全面施行されました。使用済み自動車から生じるシュレッダーダスト(破砕されたゴム・プラスチック等)を削減し、不法投棄などの不適正処理を防止するため、自動車の製造・流通・解体等に関わる事業者と所有者それぞれの役割を定めています。自動車メーカーと輸入業者は、使用済み自動車から発生したフロン類・エアバッグ類・シュレッダーダストを引き取り、リサイクルや破壊を行います。また、解体業者や破砕業者に委託して解体自動車の再資源化を行います。

都道府県知事等に登録した自動車販売及び整備業者等は、所有者から使用済み自動車を引き取り、フロン類回収業者や解体業者へ引き渡します。フロン類回収業は知事等の登録制で、回収したフロン類を自ら再利用する場合を除いて自動車メーカー等へ引き渡します。解体業者と破砕業者は知事等の許可制で、使用済み自動車のリサイクルを適正に実施し、エアバッグ類とシュレッダーダストを自動車メーカー等へ引き渡します。自動車所有者は新車購入時にリサイクル料金を負担するほか、使用済み自動車を引取業者へ引き渡します。これらの引き取りと引き渡しは、電子マニフェストにより報告・管理されています。

家電リサイクル法はメーカー等にリサイクル義務づけ、小型家電リサイクル法は再資源化事業計画認定制度あり

「特定家庭用機器再商品化法」(家電リサイクル法)は、家庭から排出される廃家電の3Rを進めるため、平成10年に定められ、平成13年に本格施行されました。①エアコン、②テレビ、③冷蔵庫・冷凍庫、④洗濯機・乾燥機―の家電4品目を廃棄する消費者は、収集運搬料金とリサイクル料金を支払います。小売業者は引き取りとメーカー等への引き渡しを、メーカー及び輸入業者はリサイクルを実施します。メーカー等は引き取った廃家電製品をリサイクルする際に、政令が定める「再商品化等を実施すべき量に関する基準」(リサイクル率)を達成するとともに、フロン類使用製品からフロンを回収する義務を負っています。廃家電機器の引き取りと引き渡しは、使用済み自動車と同様に電子マニフェストにより管理されています。

一方、携帯電話やゲーム機などの使用済小型電子機器等にはアルミ・貴金属・レアメタルなどの希少な金属などが含まれていますが、その多くが廃棄されていました。それらを適正に回収してリサイクルするため、「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律」(小型家電リサイクル法)が平成25(2013)年に施行されました。対象は前記の小型電子機器に加えて、ジャー炊飯器・電子レンジ等の台所用電気機械器具、その他電話機・ファクシミリ・プリンター・ミシン・マッサージ機など政令が指定する28品目です。消費者は使用済小型電子機器等を分別して排出し、認定事業者へ引き渡すよう努めます。メーカーは、設計・部品・原材料を工夫して再資源化費用を低減するとともに、再資源化により得られた物を利用するよう努めます。小売業者は、消費者の適正な排出を確保するために協力するよう努めます。

 本法は、再資源化事業計画の認定制度を定めています。再資源化事業を行おうとする者は、再資源化事業の実施に関する計画を作成し、主務大臣の認定を受けることにより、市町村長等の廃棄物処理業の許可が不要となります。なお、リユース店で販売されている小型電子機器などについては使用が終了していないため、環境省は平成25年に本法の対象にならないとする通知を発出しています。

📚 参考①:循環型社会・3R関連(環境省)http://www.env.go.jp/recycle/circul/index.html
📚 参考②:廃棄物・リサイクル対策(環境省)http://www.env.go.jp/recycle/recycling/index.html